松尾栗園
松尾 和広さん
石川県輪島市主な生産物:栗
まずやってみないと、わからない
能登半島で挑戦を続ける栗農家
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生産者になることを決意してから
松尾さんは愛知県出身。東京で社会人生活を過ごしているうち、30歳のときに「今まで自分は消費者として生活をしてきた。これからは生産者になろう」と決意。単身、北海道の襟裳岬でタコ漁師を目指した。1年間毎日船酔いと戦いながら「漁師は向いていないかもしれない」と次に決めたのが、能登半島での栗栽培だった。他にはないものを作りたかったと笑う松尾さんは、栗栽培にも徹底したこだわりを持っている。
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高いレベルを追求することで、光明を見出す
収穫した栗は、すぐ出荷しないで45日〜60日間冷蔵庫で低温で寝かせるんです。するとデンプンが酵素の働きでどんどん糖に変わっていき、収穫直後の3倍ぐらいの糖度になります。調味料とか添加物を一切つけないでも本当に甘い栗ができるんです。
能登栗農家は、30年前は400件いたそうですが今は60件ぐらい。生計が立たず廃れつつあると言われていますが、それを自分がずっと何十年やり続けることで、「やり方次第でできるんだ」と思ってもらえたら嬉しいですね。