上里を有機の町にしたい
10年かけて、10人の仲間をつくる。それを達成したい
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若い力が地域を動かす
上里の石井農園園主、石井慎也さんは二十歳で就農。有機栽培を営んでいる。実家は農家ではなく、祖母と二人で始めた当初は「少し広めの家庭菜園」程度の規模だったというが、9年を経た今は9町歩を構えるに至った。農業が楽しい、と畑を耕す若者を見て、地域の高齢農家たちは「うちの畑も面倒見てほしい」と石井さんに期待を寄せる。若き農夫を増やし、有機栽培で有名な同じ埼玉県の小川町に負けないような有機農業の町づくりをしたい。そう語る石井さんの瞳には、力がみなぎっていた。
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自分にとって農業は「やりたくてやること」
農業を始めるにあたって不安はあったか、と聞かれるんですが、それはありませんでした。若い人だったら逆に始めやすいんじゃないかなと思いますね。上里は特に恵まれていると思います。まず獣害がないんですよね。なのですごく有機栽培がしやすいです。そこそこの区画の広さがあって雪も降らないというのもあって、冬でも仕事ができるっていうのは強みですね。
私は有機栽培を行っていますので、有機栽培の仲間作り、組織作りをして有機野菜をもっとどんどん出荷できるようにしていきたいです。有機といえば上里だよね、と言ってもらえるようにしたいというか、そうしなきゃいけないなと思っています。