有機農業のビジネス基盤を築きたい
世の中にインパクトを与えるために、野心を燃やす
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ITを有効利用した事業化への一歩
徳本さんは東京でIT企業の経営に携わった後、地元鳥取に帰郷。その企業グループの一環というかたちで有機農業のビジネス構築に勤しんでいる。「有機農業を産業レベルで規模拡大していきたいと考えています。そのためには組織で取り組むことが必要と考えました」。
『IT×農業』という取り組みは近年多数見聞きするが、今ひとつブレイクスルーに至っていない。「それは、要件定義ができていないからなんです。まず開発者が現場を知らない。農家は開発者に課題を伝えないといけないわけですが、システム目線で言語化できる人が居ない。そのミスマッチを私たちは解消したいと考えています」。徳本さんの信念は熱く燃えていた。
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原体験は「おばあちゃんのトマトの味」
私がこの取り組みを始めたのは、自分の子供を含めた次世代の人たちに、自分が昔味わった「お婆ちゃんのトマトの味」を伝えていきたいなと思ったのがきっかけです。そこに日本のものづくりの強さみたいな本質的な何かをすごく感じて、この感覚ってすごく重要だなと思ったんですね。
ミネラルがしっかり含まれている野菜だと、子どもたちは自然と食べます。食べておいしいし体にも良い。それが本来の野菜の姿かなと微笑ましく見ています。そういったシチュエーションを日本中で増やしたいんです。そのために、有機農業の大規模事業化を実現させるつもりで計画しています。