加工業から始まった歩みは、多くの果実を実らせ、夢へと続く
全然農業を知らない人にも「農業ってこういうものなんだよ」と少しでも知ってもらいたい
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体験を通した「気づき」を大切に
広島県は向島の海に面した街道沿いに立つ、万汐農園。現代表である濱浦志保香さんの先代が始めた無花果の加工業だったが、今では2ヘクタールの梅畑と40アールの無花果を擁する観光名所となった。畑は時期になると花見や収穫体験を開催し、多くの人で賑わうという。
「観光農園でクイズを出すんですね。梅や無花果(いちじく)のクイズを出すんですけれど、すると『あーそうだったんだ』という驚きと知識を持って帰ってもらえます。それは、こちらの楽しみでもありお客様の楽しみでもあります。そういう体験があると、物を買うときの考え方も違ってきますよね」お話を伺った中村さんは、そう話す。
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循環農法で自然を守る
「一歩引いた姿勢で、自分にできることを何かを発見しなさい。そしてそれを実現可能な方法で提案する力を身につけましょう」という話が今朝も代表からありました。環境に負荷をかけることなく生物と共存しておいしい作物を作って行こうという農園のテーマも、そこから始まっているのだと思います。
たまに無花果を食べたことがないどころか、その存在を知らなかったというお子さんもいるんです。そういう子に「無花果っていう食べ物があるんだ」という驚きや発見をお届けする。小さなことかもしれませんが、できることを取り組みとしてやっています。