生きる原点を、都会の人に知ってほしい
田舎は不便かもしれないけど、贅沢な環境でもある
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有機農業の町 山都町
肥後やまと会の会長である原田さんは、就農当初から有機農業を続けている。有機農業が盛んな山都町には120名以上の有機農家がいるという。高齢化の進む町のなかで、原田さんは「若い人をもっと育てないといけない」と肥後やまと会を結成した。
入りたいという希望者が多く、設立3年目に株式会社化。4年目の現在は40名の株主社員(議決権のある農家)で運営をしているという。町外からの参加農家もおり、生産者同士の活発な交流が行われているそうだ。
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生産者同士で仕組みを作った
昔、10人20人で知恵を出し合って「誰でも有機でお米栽培ができるような方法」を作ったんです。そして10年目の人も1年目の人も同じ価格でお米を売ったんですね。そうすると新規の人は入りやすいですよね。そしてある程度耕作面積が増えた段階で、ベテランの人はある程度価格差をつけましょう、ということで進めたんです。販売先は自分たちで見つけて、農協の中に有機農業研究会を作って、そこから販売しました。
地域がダメになれば私たちも生活できませんので、この山都町には「何とか協力してやっていこう」という文化があります。皆でレベルを上げるという意識でやっていかないとなと思っています。その延長線上でオール熊本として活動を広げているところです。