「家族が食べたいものを作り、皆さんにも届けたい」
「スタッフや障害者の皆さんのおかげで失敗を乗り越え、いまがある」
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野菜好きではないご主人が好んで食べていた野菜
井上早織さんは農業を始める前、大阪で主婦をしていた。野菜好きではないご主人が水耕栽培の小松菜を好んで食べていたことで、「自分たちが食べたいものを作りたい。そしてそれを皆さんにもお届けしたい」という思いで就農時に水耕栽培を選んだという。
水耕栽培は土が付かないので衛生的といわれ、野菜本来のえぐみが少しマイルドになり、調理しやすいのが特徴だ。お母さん方からは「野菜嫌いな子どもが、アグリー農園の野菜なら喜んで食べてくれる」、高齢者の方からは「冬場の野菜は筋張っているが、アグリー農園の野菜は歯応えがあっても柔らかくて食べやすい」といった声が寄せられる。リピーターからの繰り返しの注文も多いという。
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「この会社を選んでよかった」と言われる社長を目指して
地元の皆さんにまず知っていただきたいので、近隣のカフェやレストランで使っていただいています。地元スーパーでの販売も行っていますが、完売することも増えてきましたので、安定的に生産できるよう取り組んでいます。大阪に卸したり、インターネットで販売したりもしています。
いま私たちは、株式会社アグリーとNPO法人あぐりの杜という2法人で協力して事業を行っています。農業の「なり手がいない」、障害者の「働く場所が少ない」という問題点は、農福連携によって解決することができます。現在2法人合わせて、パートさんを含め20名ぐらいの方がいます。農業でもっと雇用を促進し、社員みんなが幸せと思える会社を作ることを目指していきます。