ふぃーる農園
大房 法人さん
滋賀県高島市主な生産物:にんじん
教える楽しさが行き着いたのは、塾講師と農業の二本柱
「都会暮らしに慣れた子どもたちは、自分の口にしているものがどう作られているか知らないんです」
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「自分も知らなかった。だから始めました」
現役の塾講師でありながら、新規就農。異色の肩書きを持つ大房さんは「こんなに勉強ができる子どもたちでも、お米や野菜がどうやってできているのか知らないんだ」ある時勉強を教えながら、そう気づいたという。同時に、自分もそれを説明できるほど知らないことにも気づいてしまった。
自分に何ができるだろうか? そう考えた彼は、所属するのが学習塾(会社)であるにも関わらず農業部門を立ち上げた。自分で農地に入り、人参を育て、それを持って教壇に立つ。それが一つの答えだった。
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農業高校に進学を決めた教え子も
子どもたちが農業に興味を持たないのはなぜだろう、と考えたときに「農業をやっている人が周りにないというのが問題なんだ」と思ったんですね。なら自分がそういう人になろうと。塾は大阪なので大変な面もあるんですが、一人でも興味を持ってくれる子が多くなればいいなと思ってやっています。
実際生徒の食いつきもいいです。僕が作ったんだと言うと「食べたい」って言いますし。農業とそれに馴染みのない方とのコミュニケーション構築が大切だなって感じています。自分の教え子が農業高校に進学を決めた時は正直、嬉しかったです。